建売住宅の横浜市の平均価格を区ごとに解説!平均から知る相場価格の考え方とは?

不動産購入を検討したとき、「この価格って高いの?安いの?」と感じたことはありませんか?

マンションであれば、同じマンション内で過去の売買履歴を比較できるため、相場感をつかみやすいという特徴があります。しかし戸建ての場合は話が違います。同じ土地は世界にひとつしかなく、面積も形も立地条件もバラバラです。そのため、「隣の家と比べる」ということが構造的にできません。

私はこれまで不動産の現場で5,000件以上の査定に携わり、1,000件以上の内見に同行してきました。その経験の中で痛感したのは、「相場を知らないまま購入してしまう人がいかに多いか」ということです。

相場を知らずに買えば、払わなくてもよかった数百万円を損することもあります。逆に、相場の読み方を知っていれば、同じ予算でより良い物件を選べるようになります。

この記事では、東日本レインズの2025年成約データをもとに、横浜市全18区の建売住宅の平均価格を区ごとに整理し、その数字をどう読み解けばいいのかを、実務経験をもとにわかりやすく解説します。「数字を見ても何がわからないのかもわからない」という方にこそ、読んでいただきたい内容です。


こんな人におすすめ

  • 戸建ての購入を検討している
  • 横浜市内のエリアごとの相場を知りたい
  • 平均価格を知りたい

 

目次

横浜市の建売住宅の平均価格はいくら?

エリアごとの平均価格一覧

横浜市で建売住宅を検討しているなら、まず頭に入れておきたいのが「横浜市全体の価格帯の感覚」です。

「横浜の家は高い」というイメージを持つ方は多いですが、実際にどのくらいの価格帯なのかを数字として把握している人は意外と少ないものです。感覚だけで動いてしまうと、予算設定が甘くなったり、逆に諦めが早すぎたりと、判断がブレやすくなります。

まず全体像を把握してから、区ごとの詳細に入っていきましょう。大きなところから小さなところへ、順番に見ていくことで、自分の予算がどのエリアに対応しているのかが自然とわかってきます。

今回参照したのは、「東日本レインズ(国土交通大臣指定・公益財団法人 東日本不動産流通機構)」が公表している2025年の1年間の成約データです。実際に売買が成立した取引をもとにした数字なので、広告に掲載されている「販売価格」とは異なり、より実態に近い相場感が読み取れます。

No. 区名 平均価格(万円) 一言コメント
1 都筑区 6,729 港北ニュータウンを擁する計画的な住宅エリア。街並みが整備されており、子育て世代からの人気が高く、横浜市内でも最も高い相場水準。
2 青葉区 6,525 たまプラーザ・あざみ野などブランド力の高い駅を擁するエリア。緑豊かな環境と良好な教育環境で、ファミリー層に根強い人気を誇る。
3 西区 6,084 横浜駅直結の好立地。商業施設・交通利便性が非常に高い一方、住宅用地の供給が限られるため、件数は少ないが価格は高水準。
4 港北区 6,210 新横浜・日吉・綱島などの主要駅が集まる交通の要衝。再開発や利便性の高さで需要が旺盛。
5 緑区 5,408 中山・長津田など東急・横浜線が交差するエリア。利便性に対してコストパフォーマンスが高く、穴場として注目されている。
6 神奈川区 5,378 横浜駅に近く、都心へのアクセスも良好。再開発の恩恵を受けるエリアも多く、価格は上昇傾向にある。
7 栄区 5,160 鎌倉に隣接する自然豊かな住宅エリア。落ち着いた環境を好むファミリー層に人気。件数は少なめだが、単価は安定している。
8 鶴見区 5,129 工業地帯のイメージが残りつつも、住宅エリアとしては交通利便性が高く流通量も多い。コスパ重視層にも選ばれるエリア。
9 金沢区 4,883 金沢文庫・金沢八景などの落ち着いた住宅地が広がる。自然環境や生活利便性が整っており、コストパフォーマンスの高いエリア。
10 旭区 4,873 相鉄線沿線のファミリー向けエリア。流通量が横浜市内でも屈指であり、選択肢が豊富。
11 磯子区 4,775 坂が多い地形ながら、横浜市南部の生活に根ざしたエリア。根岸線沿線の利便性がある。
12 瀬谷区 4,711 横浜市の西端に位置する静かな住宅街。土地が広めの物件も多く、広い家を求めるファミリーに向いている。
13 港南区 4,655 上大岡・港南台などを擁する住宅エリア。交通利便性と価格のバランスが取りやすい区。
14 保土ケ谷区 4,666 横浜駅へのアクセスが良好で、相鉄・JR沿線の利便性も高い。価格が抑えめでコスパが高い。
15 戸塚区 4,497 件数が多く、戸建て流通が活発なエリア。東海道線・横須賀線・相鉄線が交わり交通網が充実。広い土地の物件も見つかりやすい。
16 中区 4,530 横浜の中心部・みなとみらい周辺に位置するものの、住宅地は丘陵部が多く価格はやや抑えめ。成約件数は少なく、希少性が高い。
17 泉区 4,379 相鉄いずみ野線沿線の静かな住宅エリア。横浜市南西部に位置し、価格が抑えめで広い土地の建売も見つかりやすい。
18 南区 4,266 横浜市内でもっとも価格が低いエリア。京急・市営地下鉄の利便性があり、都心へのアクセスを保ちながらコストを抑えたい層に向いている。

横浜市全体の平均:約5,215万円 最も高いのは都筑区の6,729万円 最も安いのは南区の4,266万円

この数字だけ見ると「横浜市は高い…」と感じる方もいるかもしれません。でも、ここで注目してほしいのは、最高値と最安値で約1,500万円以上の差があるということです。

「横浜市=手が届かない」ではなく、「区によって全然違う」というのが正しい理解です。


相場価格の「読み方」を知らないと損をする

平均価格の一覧を見ただけで「相場がわかった」と思うのは、実はちょっと危険です。

平均というのは、あくまですべての取引を足して件数で割った数字です。極端に高い物件や安い物件が含まれていれば、その影響を受けてしまいます。成約件数が少ない区であれば、たった数件の取引で平均が大きく動くこともあります。

「平均価格と同じ価格の物件を買えば相場通り」というわけではない、ということを最初に理解しておいてください。

では、相場を正しく読み解くにはどうすればいいのか。答えは「価格に影響を与える条件を一つひとつ把握すること」です。

平均価格はあくまで目安、条件によって大きくブレる

戸建ての価格が変動する要因は多数あり、この記事だけでは語りきることはできませんが、ここでは代表的な5つを紹介します。

  • 駅距離:同じ区でも最寄り駅からの徒歩分数で価格は大きく変わります。
  • 土地面積・建物面積:横浜市内でも丘陵地と平地では整形地の面積が異なりやすく、価格差に直結します。
  • 角地:角地は開放感と採光性があり、人気が高いため一般的に価格が上乗せされます。
  • 私道か公道:私道に接する物件は維持管理コストや将来的なリスクがある分、価格が下がる傾向があります。
  • 土地の形:旗竿地など変形地は建売でも比較的安く設定されることが多いです。

これら5つの条件を組み合わせて見ていくことで、ある物件の価格が「平均より安い理由」や「平均より高い理由」が自然と見えてきます。

価格の高い安いを感覚で判断するのではなく、条件を一つひとつ確認しながら判断することが、相場を正しく読むということです。


横浜市で建売を買う場合の現実的な予算の考え方

平均価格と相場の読み方がわかったところで、次に考えたいのが「自分はいくらまで出せるのか」という現実的な予算の話です。

相場を知ることと、自分が買える価格を知ることは別の話です。いくら相場がわかっても、予算オーバーの物件を検討し続けても意味がありません。逆に、自分の借入可能額をきちんと把握できれば、どのエリアでどんな物件を狙えばいいかが具体的に見えてきます。

「なんとなく5,000万円くらいなら買えるかな」ではなく、数字の根拠を持って動くことが大切です。ここでは、予算を考えるうえで知っておきたい2つのポイントをお伝えします。

住宅ローンで借りられるのは年収の7倍〜8倍程度

住宅ローンで借りられる額は、金融機関や審査の状況によって異なりますが、一般的には年収の7倍〜8倍程度が目安とされています。

たとえば、年収500万円であれば、借入可能額の目安は3,500万円〜4,000万円程度です。年収800万円であれば、5,600万円〜6,400万円程度が目安になります。

この数字と先ほどの区ごとの平均価格を照らし合わせると、自分がどのエリアで現実的に検討できるのかが見えてきます。

たとえば年収500万円の方が頭金なしで動くとすると、横浜市全体の平均5,215万円にはやや届かない計算になります。しかし、南区(4,266万円)・泉区(4,379万円)・戸塚区(4,497万円)あたりであれば、物件の条件次第で手が届く可能性が出てきます。

「横浜市は無理」と諦める前に、エリアを絞って現実的なラインを探すことが重要です。

また、住宅ローンの審査は年収だけでなく、勤続年数や他の借入状況なども関係します。「いくら借りられるか」を実際に金融機関に確認してみることが、予算を固める最初のステップです。

諸費用で数百万円かかる

戸建てを購入する際、見落としがちなのが諸費用です。

物件の代金だけを予算として考えてしまうと、いざ契約の段階になって「思ったよりお金が足りない」という事態になりかねません。

戸建て購入にかかる諸費用は、おおよそ売買価格の7%〜8%程度が目安です。たとえば5,000万円の物件を購入する場合、350万円〜400万円程度の諸費用が別途かかる計算になります。この費用には、仲介手数料・登記費用・ローン手数料・火災保険料・固定資産税の精算金などが含まれます。

ただし、この諸費用のうち最も大きな割合を占める仲介手数料については、不動産会社によっては無料にできるケースがあります。数十万円〜百万円以上の節約になることもあるため、仲介手数料の扱いについては必ず事前に確認するようにしてください。


まとめ

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

今回は、東日本レインズの2025年成約データをもとに、横浜市全18区の建売住宅の平均価格を区ごとに整理し、その数字の読み方と予算の考え方についてお伝えしました。

最後にあらためて、この記事のポイントを整理しておきます。

まず、横浜市の建売住宅の平均価格には大きな幅があります。最も高い都筑区が約6,729万円、最も安い南区が約4,266万円と、同じ横浜市内でも1,500万円以上の差があります。「横浜市は高い」というひとくくりの感覚ではなく、区ごとの価格差をきちんと把握することが最初のステップです。

次に、平均価格はあくまで目安であり、個別の物件の価格は駅距離・土地の形・私道か公道か・角地かどうかといった条件によって大きく変わります。「平均より安い=お得」とは限りませんし、「平均より高い=割高」とも限りません。条件の差し引きで価格の妥当性を判断することが、相場を正しく読む力につながります。

そして、予算の考え方として大切なのは「借入可能額を把握すること」と「諸費用を忘れないこと」の2点です。住宅ローンは年収の7〜8倍程度が目安であり、さらに売買価格の7〜8%程度の諸費用がかかります。この2つを踏まえたうえで、現実的なエリアと価格帯を絞っていくことが、後悔しない家選びへの近道です。

相場を知ることは、交渉の武器にもなりますし、自分を守る知識にもなります。ぜひこの記事を参考に、エリア選びと予算設定を具体的に進めてみてください。

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