注文住宅を検討している人の多くは、「自分たちだけの理想の家をつくりたい」というワクワクした気持ちを抱いているはずです。
雑誌やSNSで見た素敵な家を参考にしたり、家族で「こんな家にしたいね」と話し合ったり、未来の暮らしを想像する時間は本当に楽しいものです。
しかしその一方で、注文住宅には“夢の裏側”とも言える現実が存在します。 費用の問題、決めることの多さ、施工会社の質、そして将来の資産価値。
どれも、建てる前には気づきにくいのに、建てた後に大きな後悔としてのしかかってくることがあります。
この記事では、実際に注文住宅を選んだ人がどんな点で後悔したのか、そしてなぜそのような状況が起きてしまうのかを、できるだけわかりやすく解説します。
「注文住宅を否定するため」ではなく、「あなたが後悔しない選択をするため」に必要な視点をお伝えするつもりで書いています。
これから家づくりを考えるあなたが、冷静に判断できる材料を増やし、より納得のいく住まい選びができるように。 そんな願いを込めて、ひとつずつ丁寧にお話ししていきます。
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- 建売住宅の購入を検討している
- 注文住宅を検討している
- 建売住宅と注文住宅を比較している
- 注文住宅のメリットとデメリットを知りたい
注文住宅はやめとけと言われる理由4選
単に価格が高すぎる
注文住宅を検討していると、多くの人が最初にぶつかる壁が「費用」です。 理想を追求できるのが注文住宅の魅力ですが、その分コストはどうしても上がりやすくなります。
特に近年は建築費が年々上昇しており、2024年度のフラット35利用者調査では、注文住宅の建築費は平均 3,936万円。 これはあくまで「建物だけ」の金額であり、ここに土地代や諸費用が加わるため、総額はさらに大きく膨らみます。
また、注文住宅は仕様を選ぶ自由度が高いため、打ち合わせを進めるほど「せっかくだからこれも…」とグレードアップしがちです。 最初の見積もりから数百万円単位で増えることも珍しくありません。
建築費の高騰、土地代の上昇、そして仕様の追加。 これらが重なることで、当初の予算を大きく超えてしまい、「こんなはずじゃなかった」と後悔する人が後を絶ちません。
要望通りに進まないことが多い
注文住宅は「自由に家をつくれる」と言われますが、実際には“完全に思い通り”になるケースは多くありません。 その理由は、家づくりには驚くほど多くの決め事が存在するからです。
外壁、屋根、建物の形状、窓の位置、玄関ドア、床材、クロス、照明、スイッチの位置、収納の寸法…。 ひとつひとつは小さな選択でも、積み重なると膨大な量になります。
さらに、施工会社の監理能力によっては、仕様の間違い、工期の遅れ、施工の雑さなどが発生することもあります。 私自身、以前リノベーション会社で働いていた際、工事のクレームが頻発していた経験があります。 鍵をなくす、仕様を間違える、工期が守られない…。 お客様が怒って当然のレベルのミスが起きてしまう現場も、残念ながら存在します。
注文住宅は「自由度が高い」からこそ、「ミスが起きる余地」も増えるのです。
売るときに安くなる
注文住宅は、自分たちの理想を詰め込んだ家です。 しかし、その“理想”は必ずしも他の人にとっての理想ではありません。
そのため、将来売却する際に、かけた費用をそのまま価格に反映させることは難しいのが現実です。 特に注文住宅は建築費が高くなりやすいため、相場より高い価格で売り出すと、買い手がつかないケースが多くなります。
「せっかく高いお金をかけたのに…」 「こだわった部分が評価されない…」
こうしたギャップにショックを受ける人も少なくありません。
土地に予算をまわせない
総予算が決まっている場合、建物にお金をかけすぎると、土地に回せる予算が減ってしまいます。
たとえば総予算が7,000万円だとして、建物に4,000〜5,000万円かけると、土地に使えるのは2,000〜3,000万円ほど。 地方なら選択肢は広がりますが、23区ではこの価格帯で「立地の良い土地」を選ぶのはかなり難しくなります。
結果として、
・駅から遠い ・周辺環境が微妙 ・土地の形が悪い ・日当たりが悪い
など、暮らしの満足度に直結する部分を妥協せざるを得なくなることもあります。
まとめ
注文住宅は、自由度が高く、理想の住まいを実現できる魅力的な選択肢です。 しかしその一方で、費用の高さ、決めることの多さ、施工会社の質、将来の資産価値、土地選びの制約など、見落としがちなリスクも数多く存在します。
家づくりは、多くの人にとって人生最大の買い物です。 だからこそ、「夢」だけで突き進むのではなく、「現実」も冷静に見つめることが大切です。 この記事で紹介した後悔の事例は、どれも実際に起きているものであり、誰にでも起こり得ることばかり。 しかし、事前に知っておくことで、避けられる後悔は確実に増えます。
注文住宅が悪いわけではありません。 ただ、注文住宅が向いている人と、建売住宅のほうが幸せになれる人がいるというだけの話です。 あなたがどちらのタイプなのかを見極めるためにも、情報を集め、比較し、冷静に判断することが重要です。
あなたの家づくりが、後悔のない、心から満足できる選択になりますように。 そのための一歩として、この記事が少しでも役に立てば嬉しく思います。


