マイホーム購入を検討し始めて、実際に買いたい物件が見つかると、購入申し込みをします。
その瞬間は本当に買いたいと思っているけど、その後何かしらの理由でキャンセルをしたくなることもあるでしょう。
今回は、キャンセルをすることによって起こる可能性について解説します。
- 建売住宅(新築戸建て)の購入を検討している。
- 購入申し込みをしたけどキャンセルしたい。
- 購入申し込みをキャンセルして、他の不動産会社から購入したい。
- キャンセルをした場合に、損害賠償請求などはされるのか。
購入申し込みをキャンセルしてもいいのか
購入申し込みはキャンセルしてもOK
不動産における売買契約とは、売買契約書の読み合わせ、重要事項説明書の読み合わせ、署名、捺印、手付金の授受を実施して、締結します。
手付金の授受が売買契約締結日です。なので、手付金の支払をしていなければ、理論上キャンセルすることができます。
しかし、契約の段階に入ると、さすがにキャンセルすることを考える人は極めて稀です。
本気時を見に来ていただいている人は、もっと前の段階、内見のときなどに購入申し込み書を書いたり、住宅ローン審査用紙を書いたけど、キャンセルはできるのか?ということですよね。
はい、キャンセル可能です。
購入申込書はどんな書類か
購入申し込み書の書式は、不動産会社によって、見た目はバラバラですが、下記の内容を主に書きます。
- 購入金額
- 手付金
- 残代金
- 契約日
- 契約場所
- 決済日(引き渡し日)
- 住宅ローン審査予定銀行
- 不動産の所在や面積
- あなたの住所
- あなたの名前
- あなたの印
書類の題名は、「購入申込書」「不動産購入申込書」などと言った題名です。
A4が多いですが、ごくまれにA3の書面もあります。
購入申し込みをキャンセルする理由
親を言い訳にする
親に伝えたら、NGが出た。親に伝えたら、贈与も含めて検討したいと言われた。
など、親を言い訳にキャンセルする理由は、鉄板なので、不動産屋も受け入れやすいでしょう。
友人の不動産屋にお願いすることにした
これも鉄板の断り文句です。
友人の不動産屋と言われてしまうと、不動産屋としてはなかなかその辺に介入しずらくなってしまいます。
単にこの物件は買いたくない理由を伝える
単に、この物件が買いたくないと考えている場合は、その理由を伝えて、キャンセルをしましょう。
今後も、その不動産屋にお願いしたい場合は、ちゃんと説明をして、理解してもらえるようにしましょう。
キャンセルをして損害賠償請求されてしまうのではないか
損害賠償請求はされない
不動産屋の仕事は、内見、購入申し込みをして、不動産売買契約、決済まで完了して、初めて仲介手数料報酬が発生します。
それまでに生じた労力等はお客様に請求することはできません。
損害賠償請求は心配しなくていいでしょう。
損害賠償請求が発生していしまうケース
損害賠償が発生するとしたら、この段階では、考えられるのは、物件を壊してしまったりしたら、ありえるでしょう。
とは言え、せいぜい修繕費程度でしょう。
脅してくる業者は業界としてもレアな不動産会社
購入申し込みをキャンセルしたからと言って、損害賠償は発生しません。
しかし、中には、賠償が発生するなどと脅してくる不動産会社が存在するようです。
どうも信じがたい事実ですが、普通は考えられないことです。
不動産会社の中でも、購入申し込みをキャンセルすることに対して、損害賠償がどうのこうのと脅してくる会社は超レアです。
そのような会社は、行政指導の対象になる可能性があります。
購入申し込み後に起こる不動産会社への影響とは
担当者が上司から詰められる
不動産会社は営業会社なので、一度決まったと思った案件が、キャンセルになってしまったとき、上司から詰められてしまうことがあります。
「なぜキャンセルになったのか」
「未然に防げなかったのか」
購入申し込みをすることで動く人達がいる
購入検討する人には、ハッキリ言って関係のないことではありますが、興味のある人だけご覧ください。
不動産業界として、購入申し込みのキャンセルは基本的にはNGです。
購入申し込みが入ると住宅ローン審査をする
住宅ローン審査は、不動産の担当者があなたの情報を銀行へ伝え、銀行の担当者があなたの情報を整理して、調査して、審査部にあげて、審査を実施します。
契約書の作成は10時間以上かかることもある
不動産業界は、その物件それぞれで毎回調査をして、契約書を作成します。
なので、契約書の作成には早い人でも4時間程度かかり、複雑な物件であったり、契約書作成に慣れていない人だと10時間~20時間程度かかることもあります。
不動産の調査で一日かけることもある
不動産の調査は現地確認、区役所調査、法務局調査、土木建築事務所等、複数の現地確認が必要です。
これだけまわっても全ての調査はしきれません。ガス、電気、水道、下水も調査しなければなりません。
契約書以外の書類作成でも数時間作成に時間がかかる
媒介契約書、手数料約定書、領収書、会社ごとの必要書類等、契約が発生すると作らなければならない書類が複数あります。
各書類全てを上長承認や所長承認が必要
担当者が全て作成して、上長が全てチェックして、所長も契約上問題ないかを確認し、社判が押され契約準備が整います。
これらを全て作り終わった後にキャンセルされたらどんな気持ちか
不動産の契約とは、購入申し込みが入ったあとにこれだけの作業をしなければなりません。
これらのことを全て完了したあとに、キャンセルされたとしたら・・・
損害賠償と言ってしまいたくなるような気持ちもわからなくはありません(でも発生しませんし、言ってはダメです)。
まだお金は発生していないけど、これだけの準備が裏では行われています。
まとめ
キャンセル自体は、問題ありませんし、その不動産屋に嫌われたとしても、他の不動産屋にお願いすればいいでしょう。
しかし、裏ではたくさんの作業が行われているので、キャンセルをしたとしても、なるべくその不動産屋で購入を検討してあげるといいのではと思います。
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